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チワワ完全ガイド|性格・特徴・飼い方・かかりやすい病気まで徹底解説

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大きな瞳、コンパクトなボディ、そして誰よりも飼い主が大好き――そんな魅力で世界中にファンを持つ犬種、それが「チワワ」です。見た目の可愛さから、初めて犬を飼う人に選ばれることも多いチワワですが、実はその小さな体に“芯の強さ”と“驚くほど繊細な性格”を秘めています。

この記事では、チワワの性格や身体的特徴、飼い方のコツから注意すべき病気まで、深く掘り下げて紹介します。チワワとの暮らしを検討している方、すでに一緒に暮らしている方も、より理解を深めていただける内容になっています。

チワワは多頭飼いに向いている?性格・相性・注意点・成功例と失敗例まで徹底解説

目次

第1章|チワワの基本情報と歴史

チワワといえば、「世界最小の犬種」としてその名を知られています。しかし、ただ小さいだけではありません。長い歴史の中で、時に神聖な存在とされ、現代に至るまで多くの人々に愛されてきた背景があります。この章では、そんなチワワの起源・特徴・名前の由来について、意外と知られていない一面も含めてご紹介します。

世界最小の犬、その起源は古代文明

チワワは世界最小の犬種として知られ、体重はわずか1〜3kg程度。現在私たちが見かけるチワワのルーツは、メキシコのチワワ州に由来しています。そのため「チワワ(Chihuahua)」という名前がつけられました。

トルテカ文明と“テチチ犬”

古代メキシコでは、チワワの祖先とされる“テチチ犬”がトルテカ文明の中で神聖な存在として扱われていたといわれています。人間の魂を導く霊的存在とされ、死後の世界への道案内をするため一緒に埋葬されることもありました。

こうした信仰の中で、人間と強い絆を築く性質が発達し、現在のチワワにも引き継がれていると考えられています。

近代化と世界的ブーム

1800年代後半になると、アメリカを中心にチワワの人気が拡大し始めます。1904年にはアメリカンケネルクラブ(AKC)に正式登録され、その後世界中へと広がっていきました。日本では1990年代後半から2000年代にかけて爆発的な人気を誇り、「小型犬ブーム」の象徴的存在となりました。

第2章|チワワの性格と特徴

小さな体に秘めたる“大きな個性”――チワワの魅力は、見た目の可愛らしさだけでは語り尽くせません。性格や行動には驚くほどのバリエーションがあり、飼い主との関係性によっても大きく変わります。この章では、チワワの代表的な性格傾向と、身体的な特徴を詳しく見ていきましょう。

性格|賢くて忠実、でも気が強い?

チワワは非常に賢く、記憶力と観察力に優れた犬種です。一度信頼した飼い主には深く忠誠を示し、膝の上に乗って甘えるような一面もあります。特に一人の飼い主に強く依存する「一人主義」になりやすいともいわれ、絆を築く力が強い反面、嫉妬深い面も。

一方で、チワワは警戒心が非常に強く、見知らぬ人や音に敏感に反応し、よく吠える傾向があります。これは番犬としての資質とも言えますが、吠え癖がつきやすいため、しつけが非常に重要です。

また、見た目とは裏腹に「自分は大型犬だ」と思っているかのような強気な行動をとる子も多いため、気が弱い犬と一緒にすると主従関係が逆転してしまうことも。

性格の個体差

チワワには毛の長さによって「ロングコートチワワ」「スムースコートチワワ」の2タイプがいますが、毛の種類による性格差は大きくありません。しかし、ブリーダーの育て方や親犬の性格、育つ環境によって個性は大きく異なるのが特徴です。

育て方性格
愛情深く育てられた子穏やかでフレンドリー
過干渉な環境甘えん坊すぎて分離不安気味
甘やかされすぎワガママ&支配的に

身体的な特徴

項目内容
体重平均1.5〜3.0kg(※1kg未満の「ティーカップチワワ」も存在)
体高15〜23cm前後
寿命約12〜16年(健康管理次第では18歳以上も)
被毛スムース(短毛)/ロング(長毛)
被毛色ブラック、フォーン、ホワイト、チョコレート、ブルー、クリームなど多彩
特徴大きな立ち耳、丸く大きな瞳、アップルヘッドと呼ばれる丸い頭部
性格賢く警戒心が強い/飼い主に忠実/甘えん坊/気が強くプライドが高い

特に「アップルヘッド」の丸い頭はチワワの大きな特徴であり、ドーム状の頭蓋骨により目が際立って大きく見えることで「ぬいぐるみのよう」とも言われます。

目や骨が弱い点に注意

チワワは体が非常に小さいため、骨や関節がとても繊細です。高所から飛び降りたり、子どもに強く抱きしめられたりするだけで骨折する危険性もあります。

また、目が大きく突出しているため、傷がつきやすいという弱点も。ちょっとした家具の角や枝などでも目を痛める可能性があるため、室内環境には細心の注意が必要です。

まとめ:小さな体に宿る“番犬魂”

チワワは「可愛いだけの犬種」と思われがちですが、実は非常に自己主張が強く、気の強さを秘めた番犬気質の犬でもあります。しっかりと信頼関係を築き、適切にしつけを行えば、これ以上ないパートナーになります。個性の豊かさこそ、チワワと暮らす最大の魅力といえるでしょう。

第3章|チワワの飼い方としつけのポイント

見た目の小ささから「飼いやすそう」と思われがちなチワワですが、実際には性格にメリハリがあり、しつけの難易度は意外と高めです。チワワとの生活を快適に、そして安全に続けていくためには、適切な飼い方やしつけのコツを知っておくことが大切です。この章では、日常生活で押さえるべきポイントを具体的に解説していきます。

食事管理|肥満と低血糖のリスクに要注意

チワワは小型犬の中でも体格が非常に小さいため、食事の量や栄養バランスが体調に直結します。

  • 成犬は1日2回程度の食事が基本
  • 子犬期(生後3ヶ月まで)は低血糖予防のために1日3〜4回に分けて与える
  • 食いつきが悪い場合は、ウェットフードとの併用やぬるま湯でふやかす方法も有効

また、チワワは体重の増減が早く表れやすいため、体重は週1でチェックする習慣を。

「おやつの与えすぎ」は肥満とわがままのもとになるので、メリハリを持って与えましょう。

しつけ|信頼と一貫性がカギ

チワワは非常に賢いため、しつけの理解は早い反面、飼い主の対応にブレがあるとすぐに見抜かれます

ポイント
  • 「ダメなことはダメ」と明確に示す
  • 褒めるときはすぐに、ご褒美を明確に(タイミングが重要)
  • 「待て」「おいで」などの基本コマンドは必須

チワワはプライドが高く、強く怒りすぎると萎縮してしまう傾向があります。

叱るよりも褒めるしつけが基本で、成功体験を積ませることが長期的な安定につながります。

運動・散歩|量より「習慣」が大事

「チワワは室内犬だから散歩不要」と思われがちですが、適度な運動はストレスや問題行動を防ぐために不可欠です。

✔️散歩の目安
  • 成犬:1日1回、15〜30分程度
  • 子犬:短時間を数回に分けて(抱っこ散歩含む)
  • 外の音や風景に慣れる社会化訓練の一環にもなる

チワワは足が細く、長距離の散歩や激しい運動には不向きです。段差・階段・アスファルトの熱にも注意が必要です。また、寒がりなので冬は洋服や靴での対策を行いましょう。

住環境の整備|小さな体にやさしい空間づくり

  • フローリングは滑りやすいため、ジョイントマットやカーペットで補強
  • ソファやベッドから飛び降りないよう、ステップ台やスロープを設置
  • チワワは寒がりで暑さにも弱いため、エアコン管理と毛布の設置が基本
  • 安全なケージやサークルはチワワの落ち着く“自分の場所”になる

また、飼い主の動線上で踏まれないように、目立つカラーのベッドやクッションを使うのも事故防止になります。

まとめ:愛情×ルールでチワワと暮らす

チワワは“甘やかしたくなる可愛さ”がある反面、ルールを決めずに接すると、すぐに主従関係が逆転してしまう犬種でもあります。

飼い主の愛情を素直に受け取り、信頼関係の中で育てることが、チワワの賢さと忠誠心を引き出す最大のコツです。

第4章|チワワがかかりやすい病気と予防法

体が小さく繊細なチワワは、その可愛さの裏で遺伝的に注意すべき病気やケガのリスクを抱えています。早期発見・予防の知識があれば、チワワの健康寿命は確実に延びます。

この章では、飼い主として最低限知っておきたい「チワワがかかりやすい病気」と、その予防・対策方法をわかりやすく解説します。

① 膝蓋骨脱臼(パテラ)

どんな病気?

膝のお皿(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまう疾患で、小型犬に非常に多い。グレードは1〜4まであり、進行すると歩行困難や痛みが出る

予防・対策

  • 滑りにくい床材の使用(フローリングはNG)
  • 高所からのジャンプを避ける
  • 適度な運動と体重管理で膝への負担を軽減

② 僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)

どんな病気?

加齢とともに心臓の弁がうまく閉じなくなり、血液が逆流して心臓に負担がかかる。重度になると咳や呼吸困難が見られる。

予防・対策

  • シニア期に入ったら定期的な心音チェック
  • 咳や疲れやすさに注意
  • 塩分を控えたフード選び

③ 歯周病

どんな病気?

小型犬全般に多く、特にチワワは顎が小さいため歯が密集しやすく、歯垢・歯石がたまりやすい。進行すると口臭、食欲不振、顎骨の破壊にまで至る。

予防・対策

  • 歯磨きは週3回以上が理想(専用歯ブラシ or ガーゼ)
  • デンタルガムや水に溶かすタイプの口腔ケアも併用
  • 歯科診療のある動物病院で定期チェック

④ 低血糖症(特に子犬)

どんな病気?

血糖値が急激に下がり、ふらつき・震え・失神・けいれんなどの症状が出る。特に成長期や空腹時間が長すぎたときに発症しやすい

予防・対策

  • 子犬はこまめな食事(1日3〜4回)
  • 低血糖の兆候が出たらブドウ糖をすぐ与える(応急処置)
  • 長時間の外出や環境変化には注意

⑤ 角膜損傷・ドライアイ

どんな病気?

チワワは目が大きく前方に突出しているため、外的刺激に非常に弱い。乾燥や家具、枝などで目を傷つけやすく、涙が出ないドライアイも併発することがある。

予防・対策

  • 室内環境に尖った家具・観葉植物を置かない
  • 乾燥する時期は加湿器を使う
  • 目をこすったりしきりに気にする場合は即受診

チワワに多い病気 まとめ表

スクロールできます
病気名主な症状対策・予防
膝蓋骨脱臼歩き方が不自然、足をかばう滑り防止マット・段差回避
僧帽弁閉鎖不全症咳・疲れやすい定期心臓検診・減塩フード
歯周病口臭・食欲不振歯磨き習慣・デンタルガム
低血糖症震え・元気消失食事回数管理・糖分補給
角膜損傷目やに・しょぼしょぼ目線の高さを安全に保つ

まとめ:知っておくことが最高の予防になる

チワワは遺伝的に小さな体にリスクを抱える反面、丁寧なケアを行えば非常に長寿な犬種です。毎日の観察と、定期的な動物病院での検診が健康維持のカギとなります。

「ちょっとおかしいかも」と感じたら、迷わずプロに相談する勇気が飼い主の責任です。

以下の記事ではチワワがかかりやすい病気や対策・予防について詳しく解説しています。病気になってから調べるのではなく、「病気になる前に学んでおく」ことが大切です。是非参考にしてください。

チワワに多い病気と対策完全ガイド|症状・予防・治療まで徹底解説

第5章|チワワの暮らしに必要なグッズと準備

チワワを迎えるときに必要なのは、愛情だけではありません。小さな体と繊細な性質に合わせた“環境づくり”と“専用グッズ”の準備が不可欠です。この章では、チワワとの暮らしを快適に始めるために揃えておくべきアイテムを、用途別に詳しく紹介します。

1. ベッド・寝具|寒がりなチワワにぴったりの安心空間

チワワは非常に寒がりで、冷えに弱い犬種です。そのため、保温性に優れた柔らかいベッドを用意しましょう。

おすすめポイント

  • フチのある「ドーナツ型ベッド」:安心感があり、体温を保ちやすい
  • 洗濯できる素材:トイレの失敗や抜け毛対策に
  • 冬は「ヒーター内蔵」や「湯たんぽ」も併用可

また、ケージやサークル内にベッドを設置することで、安心して休める“自分だけの場所”を作ってあげましょう。

2. トイレトレーとシーツ|しつけの基本はここから

トイレのしつけは子犬期に始めるのがベストです。

必要なもの

  • 小型犬用トイレトレー(メッシュ付きがおすすめ)
  • 消臭・吸水性に優れたペットシーツ
  • トイレを失敗したとき用の除菌・消臭スプレー

ポイント

  • トイレの場所は移動させず固定
  • 成功したら必ずすぐ褒めてあげる
  • トイレ後に踏まないよう「囲いタイプ」も便利

3. リード・ハーネス|体への負担を軽減するタイプを

チワワは首が細く、リードや首輪による負担で気管虚脱などを起こすリスクがあります。首輪よりもハーネス(胴輪)を推奨します。

選び方のポイント

  • 軽量かつ通気性がある素材
  • 胸まわりと背中で支える設計
  • 体型に合ったサイズ調整ができるもの

さらに、リードは伸縮タイプよりも固定タイプのほうが、安全に歩かせやすくトレーニングにも適しています。

4. お手入れ用品|小さい体こそケアの積み重ねが大事

必須アイテム一覧

スクロールできます
アイテム用途
スリッカーブラシ or ピンブラシ被毛のもつれ・抜け毛除去
爪切り & ヤスリ月1回目安、割れやケガ防止
歯ブラシ or デンタルシート週3回以上の歯磨きが理想
綿棒・ウェットティッシュ目やに・耳掃除などの日常ケア

チワワは自分で毛づくろいができないため、飼い主のケアが健康維持に直結します。

5. キャリーバッグ・スリング|外出時・通院時に必須

病院・トリミング・災害時…小型犬であるチワワにとって、キャリーバッグは安全な移動手段です。

✔おすすめタイプ

  • 上開き&横開きタイプ(出し入れがラク)
  • 柔らかく体を包む布製スリング(密着型で安心)
  • 飛び出し防止のフック付き

日頃からバッグに入る練習をしておくことで、緊急時のストレス軽減にもなります。

6. 食器・水入れ|小さい口と浅い鼻に合ったものを

  • 食器は滑り止め付き&浅めの皿型
  • 水は常に清潔に。自動給水器やセンサー式もおすすめ

食器を台の上に置いて「高さ」をつけると、首や関節への負担も減り、飲み込みもスムーズになります。

まとめ:チワワ仕様の環境が、愛犬の一生を守る

チワワは見た目以上に環境の影響を受けやすい犬種です。「可愛いから」ではなく、“安全・快適・清潔”を満たすグッズ選びが、信頼関係を深め、健康寿命を延ばす第一歩になります。

第6章|チワワを飼うメリット・デメリット

チワワはその可愛らしい容姿と小さな体で多くの人を魅了しますが、飼育には想像以上に繊細な配慮が求められます。

この章では、チワワを家族に迎える前に知っておきたいメリットとデメリットを、実際の飼い主の声や獣医師の知見も踏まえて整理します。見た目だけで選ぶのではなく、自分のライフスタイルに合っているかどうかを見極める参考にしてください。

チワワがいびきをかく原因と対策|放置NGな病気サインと飼い主ができること

チワワを飼うメリット

室内飼いに最適なサイズと運動量

チワワは体が非常に小さいため、広いスペースを必要とせず、マンションやアパートなどの室内環境にも適しています。また、運動量も比較的少なく、毎日の散歩時間も短時間で十分です。

表情豊かで感情がわかりやすい

チワワは非常に感情表現が豊かで、喜怒哀楽が顔や動きによく表れます。喜んだときのしっぽの動き、すねたときの視線、甘えたいときのしぐさなど、飼い主とのコミュニケーションがとても取りやすい犬種です。

被毛の抜けにくさ(個体による)

スムースコートのチワワは、他の犬種に比べて被毛が短く、抜け毛の量が少なめです。ロングコートタイプも換毛期以外はそこまで抜け毛が多くないため、掃除の手間が少なくて済む傾向があります。

長寿傾向があり、長く一緒にいられる

チワワは小型犬の中でも特に寿命が長く、15年以上生きることも珍しくありません。健康管理がしっかりしていれば、20歳近くまで元気に暮らすことも可能です。

番犬としての役割もこなす

チワワは警戒心が強く、物音や来客に対して敏感に反応します。小さいながらもしっかり吠えて知らせてくれるため、防犯意識の高い家庭には心強い存在になります。

チワワを飼うデメリット

吠え癖がつきやすく、近所迷惑になることも

チワワは警戒心が強いため、知らない人や音に対して過敏に反応して吠える傾向があります。これを放置してしまうと、来客や散歩中のトラブルにつながることもあり、マンションなどの集合住宅では特に注意が必要です。

骨が細く、けがのリスクが高い

小さな体と細い骨格は、ほんの少しの衝撃でも骨折につながる可能性があります。ソファから飛び降りただけでも骨にヒビが入るケースがあるため、段差や高所には細心の注意が求められます。

寒がり・暑がりで気温管理が必須

チワワは体温調節が苦手で、冬場はすぐに体が冷えてしまいます。逆に夏場は熱中症のリスクも高いため、エアコンによる室温管理が必要不可欠です。室内であっても防寒着や冷却マットの準備が求められます。

分離不安になりやすい

飼い主への依存度が高い犬種であるため、留守番が苦手な傾向があります。急に長時間ひとりにさせると、不安から体調を崩したり、無駄吠えや問題行動が出たりすることもあります。

見た目とのギャップで「しつけ」が甘くなりがち

可愛らしい見た目からつい甘やかしてしまいがちですが、チワワは気が強く、自分の意志を通そうとする一面があります。しつけを怠ると、わがままな性格が定着し、他人や他の動物に攻撃的になる場合もあるため、注意が必要です。

まとめ

チワワは見た目以上に個性が強く、性格も繊細です。適切な環境と愛情、そして一貫したしつけができれば、非常に賢く忠実な家族になります。一方で、見た目に惹かれて安易に飼い始めると、吠え癖やけがなどトラブルが起きやすい犬種でもあります。チワワの特性をしっかり理解したうえで、「一緒に過ごす覚悟」を持つことが、飼い主に求められる責任です。

第7章|チワワに向いている人・向かない人

チワワは非常に魅力的な犬種である一方、誰にでも向いているとは限りません。犬との暮らしは、単なる癒やしではなく“継続的な責任”が伴います。この章では、チワワの性格や生活スタイルの特徴から、「どんな人に向いているのか」「どんな人には注意が必要か」を具体的に整理します。

チワワに向いている人の特徴

室内で過ごす時間が多い人

チワワは基本的に屋内で飼育するのが望ましいため、日中家にいる時間が長い人や、在宅ワークの方に特に向いています。頻繁に散歩に出なくてもよい分、一緒にいる時間の長さが安心感につながります。

小型犬を丁寧に扱える人

体が小さく骨も細いため、チワワの扱いには慎重さが求められます。強く抱きしめる、小さな段差を飛び降りさせる、などの無自覚な行動でも大きなケガにつながることがあります。細やかな注意を払える人に適しています。

愛情を持ってしっかりとしつけができる人

チワワは賢くしつけやすい反面、飼い主の対応にブレがあるとすぐに“主従関係”が逆転してしまうこともあります。可愛さに流されず、「しっかりルールを伝える一貫性」がある人が理想的です。

ペットと深く絆を結びたい人

一人の飼い主に深い愛情を注ぐ傾向があるチワワは、単なるペット以上の存在になり得ます。信頼関係を築くことで、まるで家族のように強い絆を感じたい人にとっては、これ以上ないパートナーになります。

チワワに向かない人の特徴

子どもが小さい家庭(要注意)

小さな子どもがいる家庭では、思わぬ事故やストレスのリスクが高まります。特にまだ動きが荒い年齢の子どもがいる場合、チワワにとっては脅威になりやすく、咬みつきやケガの原因になることもあります。どうしても飼う場合は、常に目を離さない工夫が必要です。

長時間家を空ける生活スタイルの人

チワワは分離不安になりやすく、ひとりぼっちの時間が長いと精神的なストレスを抱えがちです。仕事や外出で1日10時間以上留守にするような生活スタイルの方には不向きです。

外でのアクティビティが中心の人

アウトドアや運動量の多い大型犬向きの遊びが好きな人にとっては、チワワの体力やサイズでは物足りなさを感じるかもしれません。登山やランニングなどを愛犬と楽しみたい人は、より体力のある中型犬や大型犬を検討するのがよいでしょう。

忍耐力がない・気分で対応が変わる人

チワワは小さな変化にも敏感で、人の気分のムラをすぐに察知します。感情で怒ってしまう、日によってルールが違う、といった対応をしていると、問題行動を引き起こしやすくなります。安定した態度で根気よく向き合える人が理想です。

まとめ

チワワは、見た目の可愛さだけで選んでしまうと、その繊細さや独特な性格に戸惑うことがあるかもしれません。

一方で、しっかりと理解し、愛情と責任を持って向き合えば、生涯を通じて深い信頼関係を築ける存在でもあります。

自分のライフスタイルや性格と照らし合わせて、本当に“チワワと幸せに暮らせるかどうか”を慎重に考えることが、飼い主としての最初の一歩です。

まとめ|チワワと楽しく暮らすために

チワワは、見た目の小ささや愛らしさとは裏腹に、とても個性が強く、自立心と忠誠心をあわせ持つ魅力的な犬種です。家族として迎えることで、日々の生活に癒しと喜び、そして責任感をもたらしてくれる存在になるでしょう。

しかしその一方で、体の小ささゆえに病気やけがのリスクも高く、性格面でも警戒心や頑固さといった側面を持ち合わせています。かわいいからと甘やかすだけでは、良好な関係は築けません。チワワの特徴をよく理解し、その個性を尊重しながら、ルールと愛情のバランスをもって接することが、長く健康に暮らすための鍵となります。

特別なスペースや特別なトレーニングが必要というわけではありませんが、日々のケア、適度な運動、しつけの継続、そして飼い主の覚悟があってこそ、チワワはその本来の魅力を発揮してくれます。

犬を飼うことは「一緒に生きる」こと。チワワという小さな命とともに過ごす毎日が、かけがえのないものになるように、この記事がその第一歩となれば幸いです。

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この記事を書いた人

子供の頃から動物が大好きです!今は保護犬チワワの「とてち」とマンチカン「こいけ」、保護猫の「こまつ」と生活しています。トリマーをしながら栄養士の資格も取得しようと奮闘中です。

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